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ぽえまのこうしん
更新記録と小ネタ。
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食料品を買いだしに行った帰り、雨に降られてしまった。
クロウと一緒にその辺の廃墟に潜り込む。
アジトまでもう少しだったのに、すっかり濡れてしまった。
水の滴る髪の毛をかきあげる。
クロウが此方をじっと見ていた。
「どした?クロウ」
「鬼柳ってさー黙ってりゃイケメンだよなあ」
「…喋ったってイケメンだろ」
バチン!と音がしそうなほど馬鹿みたいにカッコ付けてウインクしてやったが、クロウは言った。
「いや残念なカンジになる」
「なんでだよ!」
ひでえクロウ!
大袈裟に騒いでクロウの首に腕を回す。
クロウは笑った。
「でもその方がお前らしくて、」
其処でクロウは言葉を途切れさせた。
「…クロウ?」
先を促して見たが「何でもない!」と怒鳴られてしまった。

耳が赤い、と気が付いたのは腕の中から逃げられてからだ。

***
京クロ

・たまには色仕掛けも必要です

恋の必勝法
corona

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「おー鬼柳ーあけましておめでとうー」
『おークロウ、あけましておめでとう』
久しぶりに声を聞いた。
プロになって、サテライトからもシティからも遠いこの街へやってきて。
当然会う機会も減った。
メールと電話が自分たちを繋ぐ手段。
会いたい、なんて絶対に言えないけど。

「もうすぐそっちつくから」

Dホイールを走らせて、あと少し。

***
電話越しに愛を囁く

言葉を伝える5つの方法
corona

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遊星は、基本的に表情の乏しい男だ。
内面は熱いものを抱えているのだが、其れはあまり表からは見えない。
一見クールに見える。
だから遊星を良く知らない者から見れば、理知的でカッコ良い、となるのだろう。
それはまあいい。
そのクールでカッコ良い遊星が、親しくなった者に見せる笑み。
それが良くないのである。
あの微笑みにどれだけの破壊力があるのかアイツは解っているのか!
あの笑みでもって「ジャック」なんて名前を呼ばれた日には、
「お前酔い過ぎ。もう寝ろよ」
つかお前其れ惚気じゃねえか。

言い置いてクロウはさっさと引き上げてしまった。

***
酔っ払いがクロたん相手に惚気る

笑顔で名前を呼びましょう
corona

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「遊星、居るか」
勝手知ったるとばかりにガレージに入って来た人物を見て遊星は少し笑った。
「牛尾」
牛尾も呆れたように笑う。
「お前は仕事してるか機械弄ってるかどっちかだなホント」
ちゃんと休養取れよ、寝不足で倒れたなんていったらオレが他の連中にどやされるだろ。
小言を言いながら牛尾は持っていた袋を押し付ける。
覗くと中には軽食とチキンが入っていた。
「ああ、クリスマスなのか」
これだよ、と牛尾は長い溜息をついて見せる。
「ホントにお前仕事のし過ぎだぞ。ちゃんと寝ろよ、三食食えよ」
誰も居ないからって機械ばっか弄ってるんじゃねえ。
遊星はまた笑う。

「誰か居てくれればいいんだけどな」

そうやって毎日怒ってくれる誰かが。

***
牛遊
逆プロポーズ的な。
牛遊でお題を〆る私勇者

恋するカレンダー12題 
エバーグリーン約束しましょう

お題Fortune Fate

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「シティにはいろんなものがあるな」
遊星がショウウィンドウを覗きながら言う。
機械以外には興味がないかと思ったがそうでもないらしい。
クロウは答えた。
「そりゃそうだろ」
金さえあれば選り取り見取りだ。
とは言っても大会に出場する為にエンジンの開発に金を注ぎ込んでいる身としては贅沢は出来ない。
「マフラー一つとってもいろんな色があるんだな」
「そうだな」
サテライトでは自分の好きな色なんて選べなかった。
あるものの中で選択しなければならなかった。
贅沢なんて言えなかった。
遊星は楽しそうにそう言って此方を振り返る。
「クロウならあの中で何色を選ぶ?」
クロウは笑って問い返した。

「お前は?」

自分ならどんな色を選ぶだろう。
きっとそれは誰かを連想する色。


***
京クロでジャ遊


恋するカレンダー12題 
お揃いのマフラー、君の好きな色

お題Fortune Fate


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