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ぽえまのこうしん
更新記録と小ネタ。
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寮の自室で着替えていたらドアをノックする音がした。
「剣山くーん?アニキのトコ行こうよー」
丸藤先輩だ。
「今行くざうるす」
返事をすると勝手にドアを開けて入ってきた。
まあ男同士だし別に着替えを見られたって構わない。
「ちょっとシャツを替えてたどん。すぐ終わるざうるす」
「ふうん」
しばらく人の着替えを見ていた丸藤先輩は、げし、と人の足を蹴ってきた。
「何するどん」
丸藤先輩は言っちゃ悪いけど小さいから本気で蹴って来ないならそれほど痛くはない。
けどいきなり蹴られる意味が解らない。
「何かムキムキで腹立つ!」
怒鳴って丸藤先輩は部屋を出て行ってしまった。

…そんなこと言われても。


***
剣翔
色仕掛けしてるつもりはない


・たまには色仕掛けも必要です

恋の必勝法
corona

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「アニキ」
此処へ入学してから、ずっと、翔はオレのことを『アニキ』って呼ぶ。
同い年なんだからオカシイ気もするけど。
まあ渾名みたいなもんだと思えば気にならない。
というか、もうアニキって呼ばれることに慣れてしまって、突然名前で呼ばれたらきっとすげー違和感なんだろう。
でも他の奴らは皆『十代』って呼ぶし、翔にも一回呼んで貰ってみようかな、なんて。
そんなことを考えて呼んでみてくれって頼んだ訳なんだけど。
上目づかいに小さな声ではにかんだ笑顔を添えて。
「十代…」
なんて言われた日には。
何故だか知らないけど顔が熱くなってしまった。
「あ、やっぱ翔はアニキでいいや…」

毎回此れじゃこっちの身が持たない。



***
笑顔で名前を呼びましょう
corona

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万丈目ルームでのささやかなクリスマスパーティの後、丸藤先輩が小さく言った。
「こういうのって終わっちゃうとなんか寂しいよねえ」
やってる間は楽しいんだけど。
その気持ちは何となくわからないでもない。
去年も丸藤先輩は同じようなことを言った。
その時オレは来年また一緒にやればいいザウルスって答えたんだ。
けれど今年は其れが言えない。
来年丸藤先輩はこの学園に居ない。
卒業して居なくなってしまう。

今、もし、来年も再来年もずっと一緒にクリスマスパーティをしたい、丸藤先輩と一緒に居たいと言ったなら、どうするだろう。
どう、なるんだろう。

どうしても言うことのできない自分はただの臆病ものだ。


***
剣翔

恋するカレンダー12題 
エバーグリーン約束しましょう

お題Fortune Fate

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最近寒くなって来た。
そろそろマフラーでも出そうか。
そう考えてエドは憂鬱な気分になった。
去年まで大切に使っていたマフラーはDDがくれたモノだった。
プロになった時にお祝にと送って貰ったモノだった。
あの人を尊敬していたし、父の様に敬愛していた、だなんて。
まるで道化じゃないか、と思う。
「どうしたんだい、エド」
「いや、何でもないよ斎王」
少し心配そうに此方を見る斎王に笑いかける。

「もう寒くなって来たしマフラーでも買おうかなって」

今度は斎王とお揃いで買うのもいいかもしれない。
前のモノとはまるで違う色にしよう。

***
斎エドというかDD←エド?

恋するカレンダー12題 
お揃いのマフラー、君の好きな色

お題Fortune Fate


 

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あ、お兄さん。
デュエルの実習で移動中にお兄さんを見かけた。
向こうも移動教室だったみたい。
お兄さんは全然此方に気がついてくれないけれど、でもいいんだ。
ボクみたいな落ちこぼれが弟だなんて、申し訳ないし恥ずかしいもの。
「あ、カイザーだ!」
アニキが気がついて大きな声を出す。
「おおい、カイザー!!!」
「ちょっとアニキ声大きいってば!」
お兄さんに気付かれちゃう。
「なんで?」
アニキはきょとんとして言った。

「お前本当はカイザーにコッチ見て欲しかったんだろ」

お兄さんがボクを見て笑う。
気付かれたくなかった筈なのにすごく嬉しかった。
…何でアニキにはボクの考えてる事がわかっちゃうんだろう。

***
十翔

08. 落ちて昇って沈んで浮いて
恋したくなるお題 (配布)http://members2.jcom.home.ne.jp/seiku-hinata/

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