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ぽえまのこうしん
更新記録と小ネタ。
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荷物を届けて、シティへ帰る時は、京介はほんの少し寂しそうな顔をする。
隠そうとしているらしいから、クロウも気が付かない振りをする。
気が付かない振りをしたって、本当はわかってる。
京介も昔と違って大人になったけれども、かまって欲しい寂しがり屋、という本質はそうそう変わらない。
だけど、京介もこの街でやることがあるし、クロウにだって仕事も大会もある。
だから、此れからも頑張るための、帰りの台詞はいつも同じだ。

「じゃ、またな!」

次を約束する、言葉。

***
また会う約束があれば頑張れるよ

恋するカレンダー12題 2
さよならまた明日、嫌いじゃないよ。
お題Fortune Fate

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「オレは、シティの奴だけじゃなくって、もっと地方のセキュリティの目が届かないようなとこの連中も守れるようになりたい」
「そうか」
クロウの希望に牛尾は頷いた。
「とりあえずハイウェイパトロール兼、地方の駐在さんでもやってみるか?」
「駐在さん?」
聞きなれない言葉に首を傾げるクロウに牛尾は説明した。
「その街の住み込みセキュリティ、とでも言えばわかるか?丁度そんな要請が着てんだよ」
牛尾は棚からファイルを取り出し、ぱらぱらと捲っていく。
「ちっと遠い街だが、マーカー付きばっか集まってるトコでな。まあ最近町長になった奴がそれなりにしっかり街をまとめだしたんだが、なにしろそいつがまだ若くってな。そんな青臭い若造に従えるかって奴も居るらしい」
「それって・・」
「其処で、街に住み込んでくれるようなセキュリティを一人派遣して貰えないだろうかって要請がきたわけよ。一人居てくれればそういう奴らも何も出来ねえだろう、と。ハイウェイパトロールも続けて貰うから少し大変かも知れんが・・」
「行く!」
「おっし、話は決まった。何なら今日からでもかまわねえぜ。街の方へは連絡入れとく」

さっそく飛び出して行ったクロウを見送って牛尾は受話器を取り上げた。
「もしもし、セキュリティ特別捜査課長補佐の牛尾だが・・要請のあった住み込みのヤツ、派遣したんで、今日中にそっちへ着くと思う・・名前?」

「大丈夫、お前の良く知ってる奴だから。オレも近いうちに一回顔だすんで・・。じゃヨロシク」

***
嫁に行った!
町長の部屋に住み込み。

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「クロウ、お前宅配の仕事へって暇なんだろ。ちょっとこっち手伝え」
「はあ?何言ってんだ牛尾」
思わず素っ頓狂な声が出た。
牛尾の仕事と言えば、もちろん治安維持局、つまりセキュリティの仕事だ。
おいそれと手伝えるモノではない。
「今猫の手も借りたいほど忙しいんだよ。ほれ、制服も支給してやる」
「阿呆か。何処の世界にマーカー付きのセキュリティが居るってんだよ」
「お前が第一号になればいい」
牛尾の声は真剣だった。
「お前がマーカー付きだろうがサテライト出身だろうがセキュリティになれるんだって証明すればいいだろ」
「あのなぁ」
「今シティはこの間の騒ぎで火事場泥棒やら詐欺やらの犯罪が多発してる。そういう奴ら野放しにしといたら未来は変えられねえだろ」
確かにそうだ。
利己的な人間の心が未来に絶望をもたらしたのだとゾーンは言っていた。
「そうなりゃまず犠牲になるのは弱者・・女や子供だ」
牛尾は言った。

「お前にそれが見過ごせんのか?」

子供が泣いているのを何もせず通り過ぎることが出来るのか。
返答に詰まったクロウに、牛尾は再び制服を突きつける。
「ほれ、わかったらさっさと着替えろ。一番小さいサイズ見つけんの苦労したんだぞ」
「余計なお世話だ、この野郎!」
クロウは牛尾の手から制服を奪い取った。

***
だってクロたんがセキュリティみたいな制服着てたから・・!
牛尾さんのお墨付きでセキュリティに入ったんならいいなって!

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 ねえ、ゾーン。みて!
私の服の裾を引きながら、小さなアポリアが長い茶色の髪を揺らして振り返る。
その指した先にある光景は、穏やかに笑い合い、楽しげにデュエルする人々。
私の、私たちの望んだ未来。
ああ、此れは夢だ。
私は確か自身ごとモーメントに突入した筈。
死ぬ間際には走馬灯のように、とは言うが、此れは何と素晴らしい夢であることか。
 夢じゃないよ。
見ると其処に仲間たちが立っていた。
アンチノミー、パラドックス、そして、アポリア。
私の見慣れた年老いた姿だ。
 手段は間違っていたかもしれないけれど、ボクたちの・・キミのしたことは無駄にはならない。此れは必ず現実の風景になるよ。
 良く頑張った、ゾーン。
 さあ、行こう。

 「お疲れ様」

差し出されたアポリアの手を取る。
その手は以前と同じように温かかった。

***
向こうに行ったら皆におつかれさまって労って貰ったらいいですよ
ゾーン様おつかれさまでした

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「クロウ!」
飛んできた京介にぎゅうと抱きしめられた。
苦しい。
いつまでたっても離そうとしないので、自由な脚でげし、と蹴ってやる。
「・・いい加減離せっての」
「うん」
「おい、鬼柳」
「うん」
クロウははあ、とため息をついた。
心配した、のだろう。

まだまだ離そうとしないので、仕方なくクロウは出来るだけ腕を上げてその身体を抱きしめてやった。

***
無事帰ってきてから。

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