忍者ブログ
<< 2024/04 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30  >>
ぽえまのこうしん
更新記録と小ネタ。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「木吉先輩って少し変わってますね」
「ああ?」
黒子の言葉に日向は語尾を釣り上げた。
「あれは『少し』なんて可愛いもんじゃないんだよ!すげえ変わってるっつーんだ、変人なんだよ!だいたいドヤ顔で『花札』とか言う馬鹿が居るか!バスケと全然関係ないだろが!!」
此れは地雷を踏んでしまったのかもしれない。
試合中でもないのにクラッチタイムか、そう思いながら曖昧に「はあ」とか返答すると日向は我に返ったようだ。
「…まあ恩人ではあるんだがな」
ほんの少し視線をずらしてぼそりと付け足す。
その一言でなんだか納得してしまった。
「…主将は木吉先輩が好きなんですね」
「あ゛あ゛?」
先ほどよりもドスの利いた低い声を放って日向は黒子を見た。
「黒子お前、オレの話聞いてたか」
「聞いてました」
どす黒いオーラを放ちながら日向は言う。
「聞いててそんなこと言うのかダアホ」
「聞いてたから言うんですよ」
黒子は怯まない。
「お前馬鹿なの。日本語でオケ?」
「いえ、国語だけは成績いいです」
他はすべて平均点ですが。
本を読むのが好きなので、と前置きして黒子は続けた。
「行間を読むっていうんですか、このシーンで登場人物は何故こう言ったのか、とかどうしてこういう行動を取ったのか、とか考えながら読むと面白いんです。だから」
「だからオレの言ってることも行間を読んだとか言う訳かよ」
「そういう訳です」
日向は大きくため息をついた。
「あのな、いつも言ってるだろが。オレはアイツが大嫌いだ」
「ああ、なるほどそうですか」
日向の宣言をどう取ったのか、黒子は大きく頷いた。

「此れがツンデレって奴ですね」

「誰がツンデレだダアホ!!」
「なあツンデレって何だ?」
其処へ大型犬がのっそりと首を突っ込んだ。
「お前は!さらっとまじってくんじゃねえ!あっち行ってろ!!!!ダアホ!!」

ツンデレって言うのはまさにアナタが抱きついてるその人のことです。



黒子は勿論言わなかった。



***
木日
なるほどツンデレなら嫌いと連呼しても仕方あるまい
と納得した黒子様は
痴話喧嘩に巻き込まれることを嫌って
沈黙なさった
と言う訳です(笑)

拍手

PR