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ぽえまのこうしん
更新記録と小ネタ。
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「次のキャプテンはお前だ、高尾」
監督に呼び出されてそう告げられた。
「えっ、オレですか?緑間じゃなく?」
思わずそう問うと逆に聞き返された。
「お前緑間が人を纏められるような性格だと思っているのか」
「いえ全然」
高尾は即答した。
 
「…って話だった訳」
即答か。
内心突っ込みながら緑間は眼鏡を上げる。
「オレもお前が適任だと思うのだよ」
「えー、そうかぁ?だってこんなすごいエースがいんのにさ」
緑間の答えに納得がいかないようで高尾は言った。
「オレ、どっちかってーとサポートのが得意分野なんだよね」
知っている。
けれど其れ以外が出来ないという訳ではない。
「高尾」
尚も言い募ろうとする高尾を緑間は遮った。
「オレはお前を過小評価するつもりはないのだよ」
お前にはオレに無いものが備わっている。
「お前は人と人を繋ぐ輪になれる男だと思っている」
和を成す。
名が体を表すとは正にこのことではないだろうか。
高尾は、孤立しがちな自分と他の先輩達の間に立ってその隙間を埋めてくれた。
お調子者のように見えて、その実、気が回る奴だ。
「お前はそうやってお前らしくチームを纏めて行けばよいのだよ。そうすれば自ずと結果はついてくるだろう」
人事を尽くすとはそういうことだろう。
緑間の言葉に少しの間ぽかんとしていた高尾は、やがて言った。
「…うわ、スゲー褒められててなんか超恥ずかしいんだけど…」
「褒めてなどいないのだよ」
緑間は再び眼鏡を押し上げる。
「オレは煽っているだけだ」
緑間は唇を釣り上げた。
 
「このオレに此処まで言わせておいて、まさか出来ないと言ったりはしないだろう」
 
高尾は、緑間と同じようにニッと笑てみせた。
「任しとけ」
突き出されたその拳に自分の拳をぶつけてやる。
高尾は良いキャプテンになるだろう。
そして自分はエースで居続けてやるだけだ。
高尾のエースで。
其処まで考えて複雑な気持ちになった。
勿論其れを見逃す鷹の眼では無い。
「…って人のこと散々焚きつけておいてナニそのビミョーな顔」
緑間を見上げて高尾が言った。
「たいしたことではないのだよ」
「気になるから白状するのだよ」
プイ、と顔を背けるとそちら側に回り込んでまた顔を覗き込んで来る。
こうなると高尾はしつこい。
緑間は根負けして白状した。
「…お前がキャプテンになったらもうオレだけの高尾では無くなってしまう様な気がしただけなのだよ」
つまりヤキモチであるという自覚はある。
高尾は緑間に飛びついて来た。


「何それ!もう真ちゃん大好き!!!」


ああもう恥ずかしいから言いたくなかったのだよ。


***
緑高
高尾キャプテン萌えるってわけで。
とか言って真ちゃんのデレが書きたかっただけです。
高尾は真ちゃんの貴重なデレにいちいちきゅんきゅんしていればいいと思います。

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