ぽえまのこうしん
更新記録と小ネタ。
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気が付いたら壁際のロッカーに追いつめられてた。
奴の唇がオレの其れを塞ぐ。
「…きっ…」
怒鳴ろうとして失敗し、口付けが深くなる。
必死に叩くとようやくヤツが離れた。
「…っふざけんな!」
「ふざけてなんか無いっすよ!」
黄瀬は思いの外強い口調で怒鳴り返してきた。
「オレは、ホントに先輩のこと好きなんス。なのに、先輩は全然信じてくれなくて、だから、」
オレを抱きしめて黄瀬が言う。
後半、声が滲んだ。
泣くなよお前は餓鬼か。
同性の後輩に好きです、と言われてマジ告白と取る奴はそう居ないと思う。
その上コイツは馬鹿みたいに好きだ好きだと人の目も気にせず連呼して。
しかもモデルもやってるイケメンで女の子にもてる。
此れだけ揃っていてあの告白を本気と取る奴はいないだろう。
相手してくれないから、キスした。
された方としては怒っていい処だとは思うのだが、抱きつかれてこんな子供のようにぼたぼた泣かれてしまうと、ああコイツもコイツなりに色々考えて、グルグルして、追いつめられてたんだなあなんて思ってしまう。
気がつかなくて、悪かった。
「…お前のことは、五月蠅いけど可愛い後輩だと思ってる」
黄瀬の身体がびくりと強張る。
頭を撫でてやりたかったが、抱きしめられていて手が届かなかったので、代わりに此方も手を回して子供にするように背中をぽんぽんと叩いてやった。
「…思ってた」
「え、」
黄瀬が顔を上げる。
べそべそしていてもイケメンだなオイ、などと我ながら阿呆な感想を持った。
「お前が真面目に言ってることは良くわかった。オレも此れから、もう少し真面目に考える。時間をくれ。それじゃ駄目か」
「…先輩、ありがとうっす」
黄瀬はようやく少し笑った。
その頭を撫でてやる。
本当は、もう考えるまでも無く答えは出ているんだ。
***
黄笠
キスされて怒らない時点でもう、ねっつー
奴の唇がオレの其れを塞ぐ。
「…きっ…」
怒鳴ろうとして失敗し、口付けが深くなる。
必死に叩くとようやくヤツが離れた。
「…っふざけんな!」
「ふざけてなんか無いっすよ!」
黄瀬は思いの外強い口調で怒鳴り返してきた。
「オレは、ホントに先輩のこと好きなんス。なのに、先輩は全然信じてくれなくて、だから、」
オレを抱きしめて黄瀬が言う。
後半、声が滲んだ。
泣くなよお前は餓鬼か。
同性の後輩に好きです、と言われてマジ告白と取る奴はそう居ないと思う。
その上コイツは馬鹿みたいに好きだ好きだと人の目も気にせず連呼して。
しかもモデルもやってるイケメンで女の子にもてる。
此れだけ揃っていてあの告白を本気と取る奴はいないだろう。
相手してくれないから、キスした。
された方としては怒っていい処だとは思うのだが、抱きつかれてこんな子供のようにぼたぼた泣かれてしまうと、ああコイツもコイツなりに色々考えて、グルグルして、追いつめられてたんだなあなんて思ってしまう。
気がつかなくて、悪かった。
「…お前のことは、五月蠅いけど可愛い後輩だと思ってる」
黄瀬の身体がびくりと強張る。
頭を撫でてやりたかったが、抱きしめられていて手が届かなかったので、代わりに此方も手を回して子供にするように背中をぽんぽんと叩いてやった。
「…思ってた」
「え、」
黄瀬が顔を上げる。
べそべそしていてもイケメンだなオイ、などと我ながら阿呆な感想を持った。
「お前が真面目に言ってることは良くわかった。オレも此れから、もう少し真面目に考える。時間をくれ。それじゃ駄目か」
「…先輩、ありがとうっす」
黄瀬はようやく少し笑った。
その頭を撫でてやる。
本当は、もう考えるまでも無く答えは出ているんだ。
***
黄笠
キスされて怒らない時点でもう、ねっつー
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