ぽえまのこうしん
更新記録と小ネタ。
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「ゼンジロウさん!」
「おお、来てたのかコトネ」
「当たり前ですよ、県大会の決勝だもの。応援に来ないわけないじゃない」
カッコ良かったよ、と続けようとしたコトネの言葉をゼンジロウの仲間が遮った。
「なんだゼンジロウ、彼女か?」
ゼンジロウは其方に向かって言った。
「いや妹」
「って言ったんですー!」
喋り終わって、わあっとコトネはテーブルに突っ伏した。
駅前のファーストフード店でちょっと目立つが、気持ちはわかる。
好きな人に妹扱いされたらそりゃあショックだろう。
「ゼンジロウも相当ニブイよねえ…」
セットのジュースを啜りながらアカリは言った。
デジタルワールドでの戦いの時は小さかったコトネも、今はもう恋する女の子なのだ。
そういうことは女の子の方が早熟というか、ませているとよく言うが、アカリに言わせれば男共が鈍いだけだ。
激ニブだ。
タイキだってそうだ。
周りの目は「タイキの専属マネージャー」から「タイキの彼女」になっているというのに、当の本人は全然そういうことには気が付いていないのだ。
「もう今日はネネも呼びだしてぱあっとやらない?」
「姉しゃまも?」
幼児言葉は抜けたと思ったのに、コトネは姉であるネネを呼ぶ時だけ少し幼くなる。
何年経とうがどれだけ大きくなろうが、コトネはネネの妹なのだなと微笑ましく感じる。
アカリは言った。
「そ、女の子だけで何かおいしいものでも食べに行こうよ」
「いいですね!メールしてみます」
しばらくしてコトネの携帯に返信を告げる音が鳴った。
覗き込んだネネの返事は。
『今日は此れからキリハくんと映画を見に行く約束なの。ゴメンね』
***
漫画版クロスウォーズ
数年後ってことで。
コトネが大きくなって
ゼンジロウのこと好きなのに妹扱いされて面白くない、とか
可愛くないかなあ!という妄想。
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