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ぽえまのこうしん
更新記録と小ネタ。
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学校から帰って来た奏太と何か話してから、奏がカップケーキの4つ乗ったトレイを持って此方に戻ってきた。
てっきりまた店のお手伝いをしろなどとお小言でもかましているのかと思ったが、奏太は嬉しそうに飛び出して行った。
「おまたせ」
カップケーキを配る奏は上機嫌だ。
「どうしたの?何かいいことあった?」
響は聞いた。
「えっ。私、そんなに嬉しそうだった?」
「ええ、とても」
「にこにこしてたニャ」
エレンとハミィも大きく頷く。
奏は笑った。
「奏太がなんだか機嫌がいいから、どうしたのって聞いたのよ。何かいいことでもあった?って」
響と同じこと聞いちゃった、と奏は笑う。
「そしたら最近アコちゃんが嬉しそうなんですって。前は何だか寂しそうだったのにすごく元気になったから、何かいいことあった?って聞いたら、パパが帰ってきたのって」
パパが、帰って来たの。
アコの父、メフィストはついこの間までマイナーランドの王を名乗って、プリキュアと敵対していた。
世界を不幸にするのだと言っていた。
プリキュアとして父と戦わなければいけないかもしれないという状況で、誰にもそれを言うことが出来ず一人で頑張っていたミューズ…アコ。
優しい父が戻ってきたことが本当に嬉しかったに違いない。
奏太は単身赴任か何かで家を空けてたんだろうって思ってるみたいだけどね、と奏は言った。
「すっごく嬉しそうだから何だか自分まで嬉しくなっちゃって、って笑うから、お祝いにカップケーキをご馳走するから呼んでらっしゃいって言ったの」
成程それで奏太は飛び出して行ったらしい。
「それで奏まで嬉しそうなんだ」
「でも響もセイレーンも嬉しそうだニャ」
カップケーキに齧りつきながらハミィが言った。
「そりゃ奏が嬉しそうだったら私だって嬉しくなっちゃうよ」
「私もよ」
だって大事な友達だもの。
そう言うとハミィはにっこり笑った。
 

「幸せの連鎖ってヤツだニャ」
 

大切な誰かの幸せが、また別の誰かを幸せにする。
そうやって、幸せが広がっていく。
繰り返して、広がっていく。
 
皆が幸せに、なっていく。

 
「素敵ね」
皆の声が重なった。
其処へ奏太がアコを連れて戻ってきたので、カップケーキを用意する為に奏は立ち上がる。
何だかそんな仕草さえも幸せの波紋を広げているようで響は嬉しくなった。



***
アコちゃんが超可愛くなったもので浮かれてる。
奏太となんか進展があるとイイナ的な。

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