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ぽえまのこうしん
更新記録と小ネタ。
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お昼の後、二人で居喋りしていたらふと思い出してしまった。
つい、笑みが漏れる。
「ふふ」
「何、朴。思い出し笑いなんかして」
其れを出雲に見咎められた。
「この間のこと、思い出していたの」
「この間?」
「出雲ちゃんが私と志摩くんがキスしようとしてるなんて勘違いした時のこと」
出雲ちゃん可愛かった。
そう告げれば出雲は思ったとおりカアと赤くなった。
素直でない言動を取ることが多い友人だが、意外に顔に出やすいタイプだと思う。
あの時もそうだった。
眼に入ったゴミを見てくれようとする志摩をキスしようとしていると勘違いして走ってきた出雲は言った。
『こんなところで、キ…キスしようとするなんて』
あの時は突然そんなことを言われたことに吃驚して慌ててしまったけれど、キス、という言葉に照れてあっという間に赤くなった出雲は可愛かった。
女の自分の目から見てもあれだけ可愛かったのだから、志摩の眼にはもっと可愛らしく映った筈だ。
「だってあんな奴、朴に相応しくないもの」
赤くなった顔を誤魔化す様にプイとそっぽを向いて出雲は言う。
「そうかなあ。志摩くんって女の子に優しいし結構人気あるよ?」
「駄目よあんなチャラ男」
チャラ男って。
出雲の言い方が可笑しくてまた、ふふ、と笑う。
「朴の彼氏はもっとカッコ良くて頭も良くなきゃ」
「出雲ちゃんのお眼鏡にかなう彼氏を作るのは大変そうだねえ」
どうやら自分の彼氏は出雲の審査を通らなければならないらしい。
相当ランクが高くないと合格点はもらえそうもない。
出雲の中で理想の彼氏は出来上がっていて、細かい条件まで出揃っているようだ。
まだ彼氏なんて居ないのに。
其れが可笑しくてまた笑う。
「じゃあ出雲ちゃんの彼氏は私が審査するね」
「私はまだ彼氏なんか作る気はないわ」
「出雲ちゃん可愛いのに勿体ないよ」
自分の審査は、出雲とは違い、それほど無理難題は押し付けないつもりだ。
この意地っ張りで素直で無い友人の、可愛らしい面を理解してくれて、そして好きになって大事にしてくれる人なら。
志摩は。
志摩はどうだろう。
志摩は出雲の言うとおり少し女の子に対してだらしないかも…と思わせるような面もあるが、でも優しい、と思う。
出雲と付き合う様な事になれば、出雲だけを大事にしてくれるのではないだろうか。
そもそも最初から志摩は出雲だけは別挌扱いだったように思う。
メアドを聞いて断られたり、結構手厳しい扱いを受けているのにもかかわらずめげずに話しかけてくる。
其処までしつこく出雲にアタックしてくる男は今まで居なかった。
『キスしようとするなんて』
出雲だって多少なりとも意識しているから、彼の言動が気になるのではないだろうか。

其処まで考えて、止めた。

出雲も彼氏を作る気はないと言っているし、今はまだ考えなくていいことだ。



そう、自分はまだこの意地っ張りの大好きな友人を一人占めしていたいのだ。



END

***
アニメネタ・お誕生日会の時のハナシ(19話…かな)
志摩出雲+朴
アニメネタ・お誕生日会の後(19話…かな)
出雲ちゃんは朴好き過ぎで可愛い。
まあ大好きなお友達に彼氏出来ちゃったらちょっと寂しいよねっつー
朴もそう思ってくれるとイイナっつー

朴さんはわりとおっとりしたカンジのイイ子なので
結構モテそうだ


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