京クロ青黒・学ぱろ

「ぼくと付き合ってよ」
青野が唐突に言った。
バイトに行こうと大急ぎで帰り支度をしていたクロウはぱかんと口を開ける。
「は？」
「クロウが好きなんだ。ぼくと付き合ってよ」
何言ってんのお前。
と思う間に何か飛んできた。
上履きだ。
「クロウに触んな！」
続いて投げた本人が飛んできてクロウにぎゅううと抱きついた。
「おめえも触んな」
バチ、と自分に巻きつく腕を叩いてみたが、離れない。
やれやれ、とクロウはため息をつく。
仕方ないので背後の京介を、コレ、と指さしながら言った。
「わり、オレ好きな奴いんでおめえとは付き合えね」
「「えっ」」
声がハモった。
その間に腕をすり抜けて、廊下へ向かう。
扉のトコで振り返って言った。
「鬼柳今日お前チャリ？」
「え、あ、うん」
「バイト遅れそうだから乗っけてけ」
「え、あ、うん。てかクロウ好きな奴って！！」

「ふられちゃった」
騒々しく去っていく足音を聞きながら、青野は笑った。


＊＊＊
あきらめる気がない(^^ゞ