京クロ

ヒマでヒマでやることも無くて、ソファを占領して何度も読んだ雑誌を捲ってみる。
同じように暇そうな鬼柳が背もたれ越しに後ろから抱きついてきた。

鬼柳の、匂い。

猫みたいにすり寄ってくる。
猫がスリスリしてくるのって、懐いてるとかじゃなくて、縄張りの印の匂い付け、というかようするに『此れはオレのもの！』という所有印なんだって、どっかで聞いたことある。
「邪魔、読めねえだろ」
「読んでなんかいないじゃん。なークロウ、暇だからヤんねえ？」
「ヤんねぇ、っつーたら離すの、お前」
「離さねえ」
楽しそうに笑う。
人の言うことなんか聞く気ありゃしねぇ、こいつ。
オレは一つため息をついた。

あのな、
オレがお前のものじゃなくて
お前がオレのものだってわかってんのかよ？


＊＊＊

京介はクロたんのものだけど
クロたんは京介のものじゃない
と、クロたんは思ってるけど
ジャ遊の意見は「ただのバカップル」だと思う（笑）
京クロの意見は「お前らに言われたくねぇ」（笑）