狂クロでぱられる

「ほら、お取り寄せスウィーツだぜ。美味そうだろぉ」
まあ確かにすげえ美味そうだけど。
白くて長い指が生クリームを掬った。
目の前に付きだされた其れに顔を顰める。
此れ食えってのか。
んなことしねえでフツーにそのまま寄越せよ。
「そんなんばっか食ってたらデブになっちまうだろが。つかこれ外せよ」
こいつの家はお金持ち。
何でも買って貰えるし、小遣いは使いたい放題の放任主義。
息子が人を拉致監禁してたって、そんなこと知りもしない。
「外したら逃げんだろぉ。せっかく捕まえた小鳥ちゃんなのによお。太んの気になんならプールとか行くかあ？貸切にしてやんぜ」
「水着あんのか」
「マッパでいいだろ。貸し切りだしよ」
「いいわけあるか。ヘンタイ」
罵ったのに楽しそうにケタケタ笑う。
駄目だこいつ。
こいつの家はお金持ち。
何でも買って貰えるけど、でも多分こいつの欲しいものはそんなんじゃない。
ああ、面倒くさい奴に捕まってしまった。
馬鹿みたいに白い、指先の生クリームを舐めとる。
残念ながら美味かった。


＊

狂クロでぱられるで拉致監禁
その上クロたんはちょっと絆されてるという・・
ロクでもない（笑）