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ぽえまのこうしん
更新記録と小ネタ。
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『遊馬テレビを付けてくれ』
「はいはい」
偉そうな上に五月蠅くて気に入らないけれど、アストラルはリモコンに触れないのだから仕方ない。
リモコンだけじゃなくたいていのモノには触れないから、本人は異世界から来た、と言い張ってるけど、やっぱり本当は幽霊なんじゃないかって思う。
記憶喪失のやかましい幽霊。
…迷惑。
それでもなんだか最近この幽霊が居ることに慣れてきた気がする。
寂しいとか、辛いとか。
言葉は知らなくてもその感情は知っている、と気がついたから。
『遊馬、あれは何だ』
テレビに映った映像を指してアストラルが言う。
「あーあれはなー」
知ってることは全部、教えてやらなきゃいけない。
その感情には名前があるんだよって教えてあげなきゃいけない。

そんな風に思う自分の感情の名前は、まだ知らない。

***
はよ仲良くなれ~~


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『遊馬、テレビを付けてくれ』
「はいはい」
やっかいな幽霊はリモコンに触れないものだから五月蠅いったらない。
それでも遊馬は言うとおりテレビを付けてやった。
テレビの前に座って「エスパーロビン」が始まるのを待つアストラルの隣に同じように座る。
『キミも見るのか』
「おー!風也の活躍みとかねえとな!」
『そうか』
そういうとアストラルはあっさりテレビに意識を戻した。
OPから真剣に見ているアストラルの横顔をそうっと覗き見る。
“彼は孤独だった。私には彼の気持ちがわかる気がする。”
風也とのデュエルの時にアストラルが言った言葉を思い出す。

遊馬には孤独、というのはわからない。
親は居ないけれど、姉も祖母も幼馴染も、いつでも誰か側に居てくれた。

コイツは、違ったのかなぁ。
しかしテレビを見つめるアストラルはいつもと同じ無表情で、遊馬には判断がつきかねた。

***
ちょっと仲良くなってきた、気がする。

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「何かお前と喋ってると小馬鹿にされてる気がするんだよな」
なんか偉そうに喋るデュエリストの幽霊、もとい、自称・異世界から来たアストラル。
覚えていない、知らないことばかりのくせに、言動すべてが上から目線、な気がする。
『コバカとはなんだ。バカの子供のことか』
「何だよ馬鹿の子供って!」
そして訳のわからないことを言う。
『川など淡水域に住む大型の草食哺乳類』
「そりゃカバだろ!!」
そんなこと知ってるくせに小馬鹿が分からないなんて筈がないのだ、多分。

『そうか流石遊馬だ』

それなのに真顔でそんな風に言うからムカつくのだ。

***
馬鹿にしてるつもりはない、多分(笑)

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「デュエルのたんびに口出してきて、うっさいんだよ、アイツ」
今日は何故かあの幽霊が側に居ない。
たまにこういうことがある。
居なくなったわけではないようで、すぐに戻ってくるのだが。
それでも居ないとなればつい愚痴も言いたくなるというものだ。
何しろあの幽霊ときたら、本当に何も知らなくって、トイレやお風呂まで付いてこようとするのだ。
風呂は百歩譲って付いてきてもいいが、トイレは冗談じゃない。
そんな苦労を知るはずもない幼馴染は言った。
「でも幽霊なら心残りが無くなれば成仏するんじゃない?」
「心残り?」
「そう」
小鳥は頷いた。
「何かやり残したことがあって、それが気になって天国へ行けないんじゃないの?」
やり残したこと。
そう言えば、ナンバーズを集めれば記憶後戻るとかなんとか言っていた、ような。
・・ってそのカードって99枚あるとか言ってなかったけ!?

「冗談だろ~そんなん何年かかるんだよぉお!」

***
1年くらいでカードは集め終わって、
2年間からは新しい敵登場、
と言う流れでは。

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『わからない』
記憶喪失の幽霊はわからないことばっかりだ。
トイレに何故一緒についてきちゃいけないんだなんて、阿呆なことまで聞いてくる。
そうして『記憶しておく』
そんなことわざわざ記憶しておかなくっていいっつーの。
それでもデュエルの話の時はまるで食い付きが違うんだ。

ああ、こいつ本当にデュエルが好きなんだ。

そう思うとなんかいろんなことが、まあいいか!って思えるんだ。

***
仲良し共同生活
・・はまだ遠いカンジですが

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