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ぽえまのこうしん
更新記録と小ネタ。
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植物園に、百合は居た。
珍しい花が咲いたのだと、薫子に呼ばれたからだ。
花は好きだけれど、この場所は最近少し苦手だった。
つぼみやえりかがやってくるから。
つぼみは薫子の身内だし、えりかはそのつぼみの親友だから、居ても何の不思議もない。
だけれど、プリキュアでない今の自分に、彼女たちとの会話は苦痛な時があった。
今日もそうやって、結局一緒にお茶をしている。
「そう言えばゆりさん、さっき、お花を咲かせるのに必要なもの、揃ってるねって話をしてたんですよ」
「花を?」
「大地と、水とおひさま!」
えりかは一人づつ指差しながら言う。
「・・よかったわね」
プリキュアがもう一人増えた。
戦力が増した、其れは本当に良かったと思う。
よかった、はずなのに。
何処か寂しいと感じるのは何故だろう。
プリキュアの種が欠けていて変身が出来ない。
そう言って何もせずただ傍観を決め込んでいるのは、自分自身だというのに。
「其れで思ったんですけど、ほら、夜咲く花って有るじゃないですか。月明かりの下で咲く花」
「え、」
「なんだっけ、あったよねぇつぼみ」
「月下美人ですね!」
「そういう花もあるし、だからやっぱキュアムーンライトもこころの大樹を元気にするのに必要だと思うんです」
「わたし、は」
「わかってます!でも私たちゆりさんがキュアムーンライトとして戻って来てくれるの待ってます!!」
「って言っておきたかったんです」
言うだけ言って満足したのか、えりかは大福を食べる作業に戻ってしまった。
その様子に少し呆気にとられる。
新しいプリキュア、キュアサンシャインと紹介されたいつきがくすりと笑った。
「えりかってホント良くも悪くもマイペースですよね」
「そうね」
「でも、其れに振り回されるのも悪くないなって、ボクは思うんです」
 
「そうね」
必要だと言ってくれた。
其れは確かに嬉しかったから。

***
お花を咲かせるのに~の続き
まあもうムーンライト復活したし今更なんですが
せっかく書いてほぼ出来てたのに勿体ないな、と(^^ゞ

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