遊星たんとクロたんと青野

「記憶喪失ったってさ、家族や友人がいるなら誰か探しててもいいと思うんだけどよ」
「・・そうかもしれないな」
クロウの言葉に遊星も短く同意した。
話題の主はパソコン前に座って幸せそうにカップラーメンを啜っている。
大人しく人畜無害な好青年だ。
「・・・記憶なんてさ、戻んなくてもいいと思わねえ？」
「そうだろうか」
「だってよ、もうずいぶん此処に居るのに全然思いださねえっつのは」

「思い出したくないことがあるからじゃね？」

思い出さない方が本人にとって幸せなことなんじゃないだろうか。

＊＊＊
ダグナだったころの記憶を思い出しちゃった京介は死にたがりになったし
記憶なんか戻んない方がよくね？みたいな。