ぽえまのこうしん
更新記録と小ネタ。
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ディスプレイには公衆電話から、と表示されていて、悪戯電話かなとも思ったけど、期待を胸に通話ボタンを押す。
『翔』
「ア、アニキ!」
久しぶりに聞くアニキの声に思わず声が裏返ってしまった。
『元気そうじゃん』
「あ、アニキも」
卒業式以来だ。
卒業式の後、誰にも言わずに居なくなってしまったアニキ。
別れの挨拶なんてしていかないだろうと思っていたから、皆で寄せ書きして、連絡先書いて。
心配したけど、アニキは全然変わって無くて、やっぱり精霊やカード絡みの事件に巻き込まれたりしつつ、楽しくやってるらしい。
よかった。
やっぱりアニキは何処へ行ってもアニキなんだ。
今泊まっているところとかとりあえずの連絡先を何とか訊き出してメモする。
割と近くに居ることに安堵した。
此れならば会いに行けそうだ。
『あ、あと』
「なに?」
重要なことかと翔は再びメモろうとした。
『好きだ』
す、き、
「えっ、ちょっ、アニキ、」
ツーツーという音を繰り返す携帯に向かって思わず怒鳴る。
「言い逃げって!」
翔は拳を握りしめる。
返事は押しかけて告げてやろう。
***
十翔
メモの切れ端に掛け替えのない宝物
corona
『翔』
「ア、アニキ!」
久しぶりに聞くアニキの声に思わず声が裏返ってしまった。
『元気そうじゃん』
「あ、アニキも」
卒業式以来だ。
卒業式の後、誰にも言わずに居なくなってしまったアニキ。
別れの挨拶なんてしていかないだろうと思っていたから、皆で寄せ書きして、連絡先書いて。
心配したけど、アニキは全然変わって無くて、やっぱり精霊やカード絡みの事件に巻き込まれたりしつつ、楽しくやってるらしい。
よかった。
やっぱりアニキは何処へ行ってもアニキなんだ。
今泊まっているところとかとりあえずの連絡先を何とか訊き出してメモする。
割と近くに居ることに安堵した。
此れならば会いに行けそうだ。
『あ、あと』
「なに?」
重要なことかと翔は再びメモろうとした。
『好きだ』
す、き、
「えっ、ちょっ、アニキ、」
ツーツーという音を繰り返す携帯に向かって思わず怒鳴る。
「言い逃げって!」
翔は拳を握りしめる。
返事は押しかけて告げてやろう。
***
十翔
メモの切れ端に掛け替えのない宝物
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