ぽえまのこうしん
更新記録と小ネタ。
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好きなモノを見つけるのって結構難しい。
チーター狩りはともかく、こなの所へは定期的に顔を出して差し入れしてやる必要性がある、と海翔は思った。
放っておくとこのニートは、2・3日何も食べずにモニターの前にへばり付いているなんてこと平気でやってのける。
流石に餓死まではいかないだろうが…いやどうだろう。
とにかくたまに様子を見に来た方がいい。
メロンパンを与える時にお約束の様に「それに薬が入ってるんでしょ」とか「やめて!私に乱暴するつもりでしょ!エロ同人みたいに、エロ同人みたいに!」とか言うので面倒臭いが。
お約束を一通り終えて満足したこながパンを食べだしたのを見ながら海翔はポケットから飴を取り出した。
水色の、飴。
此れを見て思い出すのは一人だ。
デュフフとこなが笑った。
「や、八汐先輩てば、飴なんて、だ、大事そうに見つめちゃって、それ、もしかして、生意気眼鏡に貰ったとか」
「…まさか」
ぎくりとした。
其れを誤魔化すように海翔は言う。
「いつまでもポケット入れといたら溶けちゃうでしょ」
この暑さだ、溶けてでろでろになってしまうに違いない。
今ポケットから出したこの飴は、あき穂から貰ったものだ。
それなのに、別に人物を思い出すって、どういうことなんだろう。
こなはまた笑う。
「な、生意気眼鏡に、飴を貰ったことは、ひ、否定しないとか、フラグキタ!」
語るに落ちた、と言ったところか。
いつまでもポケットに入れといたら、という言い方は、ちょっと前に貰って其れは舐めてしまった、と白状したも同然だった。
「……まあ確かに貰ったけど」
海翔は正直にそう言っておくことにした。
此処で変に言い訳をすればこなはもっとあらぬ妄想をするだろう。
「そ、其れで、飴を見て思い出してたとか、や、八汐先輩てば乙女か、ての。薄い本が厚くなりますね!!」
こなは大変楽しそうだったが、海翔はスルーした。
*
好きなモノを見つけるのって案外難しい。
ガレージで昴を目で追いながら思う。
『お好きなんでしょう』
いつも舐めているから、と昴は言った。
好きなモノ。
考えたら海翔は昴が何が好きかなんてわからない。
ああ、だけど。
ロボットが好きなのは知ってる。
父親に嘘をついてまで、ロボワンに出たかったのだ。
テンパるとすぐに顔に出るタイプなのに。嘘なんて付ける性格じゃなさそうなのに。
M45がちょっと羨ましいかも。
昴にあんなに大切に思って貰えて。
昴が此方の視線に気がついて顔を上げた。
「なんですか」
「いや……ちょっとヤキモチ、かな?」
「はあ?」
好きなモノを見つけるのって結構難しい。
好きなモノを見つけるより、好きな者になりたい、なんて、そんなこと考え始めてる。
***
カイスバ
好きな者になりたいと思い始めてる海翔
チーター狩りはともかく、こなの所へは定期的に顔を出して差し入れしてやる必要性がある、と海翔は思った。
放っておくとこのニートは、2・3日何も食べずにモニターの前にへばり付いているなんてこと平気でやってのける。
流石に餓死まではいかないだろうが…いやどうだろう。
とにかくたまに様子を見に来た方がいい。
メロンパンを与える時にお約束の様に「それに薬が入ってるんでしょ」とか「やめて!私に乱暴するつもりでしょ!エロ同人みたいに、エロ同人みたいに!」とか言うので面倒臭いが。
お約束を一通り終えて満足したこながパンを食べだしたのを見ながら海翔はポケットから飴を取り出した。
水色の、飴。
此れを見て思い出すのは一人だ。
デュフフとこなが笑った。
「や、八汐先輩てば、飴なんて、だ、大事そうに見つめちゃって、それ、もしかして、生意気眼鏡に貰ったとか」
「…まさか」
ぎくりとした。
其れを誤魔化すように海翔は言う。
「いつまでもポケット入れといたら溶けちゃうでしょ」
この暑さだ、溶けてでろでろになってしまうに違いない。
今ポケットから出したこの飴は、あき穂から貰ったものだ。
それなのに、別に人物を思い出すって、どういうことなんだろう。
こなはまた笑う。
「な、生意気眼鏡に、飴を貰ったことは、ひ、否定しないとか、フラグキタ!」
語るに落ちた、と言ったところか。
いつまでもポケットに入れといたら、という言い方は、ちょっと前に貰って其れは舐めてしまった、と白状したも同然だった。
「……まあ確かに貰ったけど」
海翔は正直にそう言っておくことにした。
此処で変に言い訳をすればこなはもっとあらぬ妄想をするだろう。
「そ、其れで、飴を見て思い出してたとか、や、八汐先輩てば乙女か、ての。薄い本が厚くなりますね!!」
こなは大変楽しそうだったが、海翔はスルーした。
*
好きなモノを見つけるのって案外難しい。
ガレージで昴を目で追いながら思う。
『お好きなんでしょう』
いつも舐めているから、と昴は言った。
好きなモノ。
考えたら海翔は昴が何が好きかなんてわからない。
ああ、だけど。
ロボットが好きなのは知ってる。
父親に嘘をついてまで、ロボワンに出たかったのだ。
テンパるとすぐに顔に出るタイプなのに。嘘なんて付ける性格じゃなさそうなのに。
M45がちょっと羨ましいかも。
昴にあんなに大切に思って貰えて。
昴が此方の視線に気がついて顔を上げた。
「なんですか」
「いや……ちょっとヤキモチ、かな?」
「はあ?」
好きなモノを見つけるのって結構難しい。
好きなモノを見つけるより、好きな者になりたい、なんて、そんなこと考え始めてる。
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カイスバ
好きな者になりたいと思い始めてる海翔
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