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ぽえまのこうしん
更新記録と小ネタ。
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「愚か、か」
ラグ・シーングは自分に向かってそう言った。
確かに、そうかもしれない。
寂しいなら、悲しいなら、妹を探しに行けばよかったのだ。
いつか、此処に戻ってくるはず。
いつか、また一緒になれるはず。
そう思いながらただ待ち続け、年月だけが経ってしまった。
摩訶がそっと鼻先を寄せてくる。
「そうか、私は一人ではなかったな」
本当に一人きりだったら、きっと待ち続けられなかっただろう。

「妹も、一人ではなかったのだな」

***
お姉さんも大好きっす

小山さんでカッコよかった❤

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「どうかな、具合は」
布団の上に居た雀が窓から飛び立つ。
其れを見送って赤い髪の女性は、部屋に入ってきた医師ににこりと笑って答えた。
「もう大丈夫です、先生」
「だが何故寝たきりになっていたのか、原因は不明だ。一度大きな病院できちんと精密検査を受けておいた方がいい。大学病院に知り合いが居るから紹介しよう」
「ありがとうございます」
ベッドの上に戻ってきた雀に女性は微笑みかけた。
雀は少しも怖がる様子もなく、ちょこちょこと動き回る。
「何だか悪い夢を見ていた気がするんです」
長い長い、悪い夢。
その夢の中で、自分は悪者の手下で。
だけど。
「だけど、悪いばかりでもなかった」
仲間が、居たから。
考えたかもまるで違うし、仲がいいなんてお世辞にも言える相手ではなかった。
けれど優しかった。
自分を心配してくれた。

「だからあの二人もはやく夢から覚めることが出来たらいいと思うんです」

そうしていつか悪いばかりの夢ではなかったと思ってくれたらいい。

***
何か山の中の診療所みたいなトコに居たので。

サソリーナさんが消えちゃってオワリとかそういうんじゃなくって
本当良かった!!
プリキュアは結構敵に容赦ないからな;
コブラージャとクモジャキーがすごく優しくて嬉しかったです。

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「ところで私もこの服貰っても構わないかしら」
ゆりが言った。
「もちろんです!是非貰ってください!!」
つぼみが言う。
「そう。ありがとう」
「いえ、此方こそファッションショーに出て頂いてありがとうございました!」
大きく頭を下げるつぼみに、ゆりが柔らかく笑う。
「私はゆりさんに褒めて貰えるのが一番嬉しいかもしれません」

「ゆりさんには厳しいこと言われっぱなしでしたし」

「ああ、うんそだね」
えりかが頷く。
「でも人は怒られて成長していくのだよつぼみ」
「そうですね」
「ありがたいねぇ」
しみじみとえりかが言うのでつい笑ってしまった。

***
文化祭後
ゆりさんとつぼみ

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「ところで」
文化祭でのファッションショーが終わって、ももかが言った。
「この服は貰ってもいいのかしら?」
「もちろんだよ」
えりかは答える。
「もも姉のサイズに合わせて作ったんだし。出演料代わりに貰ってよ」
「そう、ありがとう」
「・・・気に入ってくれたの?」
「ええ。とっても可愛いし、動きやすいわ。流石部長」
「えへへそれほどでも」
「嬉しそうですね、えりか」
つぼみが言った。
うん、と大きくえりかは頷く。
「わたしさ、ちょっと前までもも姉のことすごく羨ましかったんだよね。美人で人気モデルで背も高いしモテルし」

「だからもも姉に褒めて貰うのが一番嬉しいかも」
認めて貰ったみたいで。

***
文化祭後。
すっかり仲良し姉妹だなって。

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植物園に、百合は居た。
珍しい花が咲いたのだと、薫子に呼ばれたからだ。
花は好きだけれど、この場所は最近少し苦手だった。
つぼみやえりかがやってくるから。
つぼみは薫子の身内だし、えりかはそのつぼみの親友だから、居ても何の不思議もない。
だけれど、プリキュアでない今の自分に、彼女たちとの会話は苦痛な時があった。
今日もそうやって、結局一緒にお茶をしている。
「そう言えばゆりさん、さっき、お花を咲かせるのに必要なもの、揃ってるねって話をしてたんですよ」
「花を?」
「大地と、水とおひさま!」
えりかは一人づつ指差しながら言う。
「・・よかったわね」
プリキュアがもう一人増えた。
戦力が増した、其れは本当に良かったと思う。
よかった、はずなのに。
何処か寂しいと感じるのは何故だろう。
プリキュアの種が欠けていて変身が出来ない。
そう言って何もせずただ傍観を決め込んでいるのは、自分自身だというのに。
「其れで思ったんですけど、ほら、夜咲く花って有るじゃないですか。月明かりの下で咲く花」
「え、」
「なんだっけ、あったよねぇつぼみ」
「月下美人ですね!」
「そういう花もあるし、だからやっぱキュアムーンライトもこころの大樹を元気にするのに必要だと思うんです」
「わたし、は」
「わかってます!でも私たちゆりさんがキュアムーンライトとして戻って来てくれるの待ってます!!」
「って言っておきたかったんです」
言うだけ言って満足したのか、えりかは大福を食べる作業に戻ってしまった。
その様子に少し呆気にとられる。
新しいプリキュア、キュアサンシャインと紹介されたいつきがくすりと笑った。
「えりかってホント良くも悪くもマイペースですよね」
「そうね」
「でも、其れに振り回されるのも悪くないなって、ボクは思うんです」
 
「そうね」
必要だと言ってくれた。
其れは確かに嬉しかったから。

***
お花を咲かせるのに~の続き
まあもうムーンライト復活したし今更なんですが
せっかく書いてほぼ出来てたのに勿体ないな、と(^^ゞ

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