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ぽえまのこうしん
更新記録と小ネタ。
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なんだかいい匂いがする。
目を開けると知らない綺麗な男が居た。
「お、起きたか。メシ食えるか」
覗きこんでくる瞳に見覚えがある。
姿は違うけれど。
「きいろい目のりゅう」
「よくわかったな」
感心したように人型の龍は笑った。
其処で雨の音に気が付いた。
小屋の外には雨が降っている。
何百日ぶりかの雨。
「雨、ふらしてくれたのか」
「まあ気が向いたんでな」
そう言って龍は粥の入った椀を寄越した。
「オレのこと、食わないの。きいろい目のりゅう」
「まあそのうちな。気が向いたら」
そんな気もなさそうに龍は言う。
「おれ、ほぞんしょく?」
首を傾げると、竜はけらけらと笑った。
「そんなトコかもな」
其れから龍は言った。
「取り敢えずメシ食え。それから黄色い目の龍ってのやめろ」
せっかく人間に変身してんのに、と龍は不満そうだ。
そんなこと言われても。
「なんて呼べばいいの」
「なんか他の呼び方ねえ?」
言われて、考える。

「き・・りゅう?」

「きりゅう、か。いいな気に入った!」
龍は笑った。
「とりあえずお前はオレの保存食だからな!当分オレと一緒に居て貰うぜ」
うん、と頷くと龍、きりゅうはまた笑った。

***
ぱられる京クロ
鬼柳、ではなく黄色い目の龍できりゅう

実はうっかり名を貰ったので使役される立場になってることに気が付いていない龍(笑)

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