ぽえまのこうしん
更新記録と小ネタ。
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「青峰、てめえ」
「なんだよやるのか」
今にも掴み合いになりそうな二人を見ながら今吉は呑気に言う。
「また喧嘩しとるわー」
「止めないのか」
無駄だろうと思いつつ諏佐は一応聞いてみた。
「あんなんアイツらに取っちゃ挨拶みたいなもんやろ。ほうっとき」
喧嘩しない青峰と若松なんて気持ち悪いやろが。
そんなん明日空から槍が降るわ、と今吉は言う。
まあ、確かに。
想定内の答えに諏佐は納得する。
態度の悪い一年坊主に、その一つ年上でやや血の気が多い若松がぶち切れる事は今や日常の一環だ。
仲良くしている図なんてあまり想像出来ない。
「まあ取っ組み合いの喧嘩になりそうだったら止めたるわ」
「どうやって?」
取っ組み合いになったら体格差的に今吉では止められないのではなかろうか。
今吉だって別に小さい訳ではないが、青峰も若松も更にその上を行くでかさだ。
本気の殴り合いに今吉の声が届くかどうか。
かと言ってその喧嘩に割って入ることは今吉の性格上、無さそうな話だ。
諏佐の質問に今吉はにいと笑った。
あ、此れはロクでもないこと考えてるな。
いつもと同じ笑みに見えるが、付き合いの長い分、諏佐には其れが解った。
「桜井~」
呼ばれた桜井は反射的にスミマセン、と謝りながら此方にやってくる。
その桜井に今吉は耳打ちをした。
「えっ」
「ほら言っといで」
主将にそう言われたら逆らえないだろう。
何故其処で桜井を巻き込むんだお前は。
今吉に促されて桜井は声を張り上げた。
「あの!スミマセン!!」
「あ?」
青峰と若松が此方を向く。
「ボクの為にこれ以上争わないでください!」
「「はあ?!」」
誰がお前の為だ。
犬猿の仲な二人の声が見事にハモった。
意外に似た者同士なのかもしれない。
今吉は笑い転げている。
「お前…桜井に言わせるなよ」
もう少し普通の止め方なかったのか。
結果的に喧嘩をする気も失せたようだが。
青峰は今吉の差し金と解って更に不機嫌になっている。
「えー、やって巻き込まれて殴られたりしたら嫌やん。ワシがあの台詞言うたらアレやろ」
まあ確かに。
思わず頷くと今吉は悪い顔で笑った。
「心配せえへんでもワシは諏佐のもんやで」
「もうホントマジで止めろ」
***
青今
一応青今前提で桐皇レギュラーをからかって遊ぶ性悪今吉さん(笑)
主な被害者は諏佐。
今更なんですが大阪弁いい加減でスイマセン
「なんだよやるのか」
今にも掴み合いになりそうな二人を見ながら今吉は呑気に言う。
「また喧嘩しとるわー」
「止めないのか」
無駄だろうと思いつつ諏佐は一応聞いてみた。
「あんなんアイツらに取っちゃ挨拶みたいなもんやろ。ほうっとき」
喧嘩しない青峰と若松なんて気持ち悪いやろが。
そんなん明日空から槍が降るわ、と今吉は言う。
まあ、確かに。
想定内の答えに諏佐は納得する。
態度の悪い一年坊主に、その一つ年上でやや血の気が多い若松がぶち切れる事は今や日常の一環だ。
仲良くしている図なんてあまり想像出来ない。
「まあ取っ組み合いの喧嘩になりそうだったら止めたるわ」
「どうやって?」
取っ組み合いになったら体格差的に今吉では止められないのではなかろうか。
今吉だって別に小さい訳ではないが、青峰も若松も更にその上を行くでかさだ。
本気の殴り合いに今吉の声が届くかどうか。
かと言ってその喧嘩に割って入ることは今吉の性格上、無さそうな話だ。
諏佐の質問に今吉はにいと笑った。
あ、此れはロクでもないこと考えてるな。
いつもと同じ笑みに見えるが、付き合いの長い分、諏佐には其れが解った。
「桜井~」
呼ばれた桜井は反射的にスミマセン、と謝りながら此方にやってくる。
その桜井に今吉は耳打ちをした。
「えっ」
「ほら言っといで」
主将にそう言われたら逆らえないだろう。
何故其処で桜井を巻き込むんだお前は。
今吉に促されて桜井は声を張り上げた。
「あの!スミマセン!!」
「あ?」
青峰と若松が此方を向く。
「ボクの為にこれ以上争わないでください!」
「「はあ?!」」
誰がお前の為だ。
犬猿の仲な二人の声が見事にハモった。
意外に似た者同士なのかもしれない。
今吉は笑い転げている。
「お前…桜井に言わせるなよ」
もう少し普通の止め方なかったのか。
結果的に喧嘩をする気も失せたようだが。
青峰は今吉の差し金と解って更に不機嫌になっている。
「えー、やって巻き込まれて殴られたりしたら嫌やん。ワシがあの台詞言うたらアレやろ」
まあ確かに。
思わず頷くと今吉は悪い顔で笑った。
「心配せえへんでもワシは諏佐のもんやで」
「もうホントマジで止めろ」
***
青今
一応青今前提で桐皇レギュラーをからかって遊ぶ性悪今吉さん(笑)
主な被害者は諏佐。
今更なんですが大阪弁いい加減でスイマセン
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気が付いたら壁際のロッカーに追いつめられてた。
奴の唇がオレの其れを塞ぐ。
「…きっ…」
怒鳴ろうとして失敗し、口付けが深くなる。
必死に叩くとようやくヤツが離れた。
「…っふざけんな!」
「ふざけてなんか無いっすよ!」
黄瀬は思いの外強い口調で怒鳴り返してきた。
「オレは、ホントに先輩のこと好きなんス。なのに、先輩は全然信じてくれなくて、だから、」
オレを抱きしめて黄瀬が言う。
後半、声が滲んだ。
泣くなよお前は餓鬼か。
同性の後輩に好きです、と言われてマジ告白と取る奴はそう居ないと思う。
その上コイツは馬鹿みたいに好きだ好きだと人の目も気にせず連呼して。
しかもモデルもやってるイケメンで女の子にもてる。
此れだけ揃っていてあの告白を本気と取る奴はいないだろう。
相手してくれないから、キスした。
された方としては怒っていい処だとは思うのだが、抱きつかれてこんな子供のようにぼたぼた泣かれてしまうと、ああコイツもコイツなりに色々考えて、グルグルして、追いつめられてたんだなあなんて思ってしまう。
気がつかなくて、悪かった。
「…お前のことは、五月蠅いけど可愛い後輩だと思ってる」
黄瀬の身体がびくりと強張る。
頭を撫でてやりたかったが、抱きしめられていて手が届かなかったので、代わりに此方も手を回して子供にするように背中をぽんぽんと叩いてやった。
「…思ってた」
「え、」
黄瀬が顔を上げる。
べそべそしていてもイケメンだなオイ、などと我ながら阿呆な感想を持った。
「お前が真面目に言ってることは良くわかった。オレも此れから、もう少し真面目に考える。時間をくれ。それじゃ駄目か」
「…先輩、ありがとうっす」
黄瀬はようやく少し笑った。
その頭を撫でてやる。
本当は、もう考えるまでも無く答えは出ているんだ。
***
黄笠
キスされて怒らない時点でもう、ねっつー
奴の唇がオレの其れを塞ぐ。
「…きっ…」
怒鳴ろうとして失敗し、口付けが深くなる。
必死に叩くとようやくヤツが離れた。
「…っふざけんな!」
「ふざけてなんか無いっすよ!」
黄瀬は思いの外強い口調で怒鳴り返してきた。
「オレは、ホントに先輩のこと好きなんス。なのに、先輩は全然信じてくれなくて、だから、」
オレを抱きしめて黄瀬が言う。
後半、声が滲んだ。
泣くなよお前は餓鬼か。
同性の後輩に好きです、と言われてマジ告白と取る奴はそう居ないと思う。
その上コイツは馬鹿みたいに好きだ好きだと人の目も気にせず連呼して。
しかもモデルもやってるイケメンで女の子にもてる。
此れだけ揃っていてあの告白を本気と取る奴はいないだろう。
相手してくれないから、キスした。
された方としては怒っていい処だとは思うのだが、抱きつかれてこんな子供のようにぼたぼた泣かれてしまうと、ああコイツもコイツなりに色々考えて、グルグルして、追いつめられてたんだなあなんて思ってしまう。
気がつかなくて、悪かった。
「…お前のことは、五月蠅いけど可愛い後輩だと思ってる」
黄瀬の身体がびくりと強張る。
頭を撫でてやりたかったが、抱きしめられていて手が届かなかったので、代わりに此方も手を回して子供にするように背中をぽんぽんと叩いてやった。
「…思ってた」
「え、」
黄瀬が顔を上げる。
べそべそしていてもイケメンだなオイ、などと我ながら阿呆な感想を持った。
「お前が真面目に言ってることは良くわかった。オレも此れから、もう少し真面目に考える。時間をくれ。それじゃ駄目か」
「…先輩、ありがとうっす」
黄瀬はようやく少し笑った。
その頭を撫でてやる。
本当は、もう考えるまでも無く答えは出ているんだ。
***
黄笠
キスされて怒らない時点でもう、ねっつー
「真ちゃんが女の子だったらさぞかし美人だったろうなあ」
今でも美人ではあるが、この性格だ。
しかしこの性格も、女の子であったならばモテる要素と成り得たのではないだろうか。
高尾の言葉を緑間は一言で切ってみせた。
「くだらん」
馬鹿なことを言っていないで真面目に漕げ、とリアカーの上で緑間は言う。
高尾はブーと口を尖らせた。
「えーそゆこと考えたこと無い?」
「オレはお前が女の子だったらなどということは考えない」
「男だとか女だとか関係ない。お前はお前一人だけだ、高尾」
思わずブレーキをかけてしまった。
「ちょ…!何それもう…!!頼むから急にデレるの止めてくんない真ちゃん」
心臓に悪い!
喚く高尾と対照的に緑間は何を言ってるのだよ、と言う顔だ。
素で言ってくるからホント始末が悪いんだよね。
***
緑高
拍手文でした。
『ある朝起きたら、ネコミミ&尻尾が生えていました。』
今吉は遠い目をする。
「って何処のファンタジーや。ないわー。…ああ、そうか。此れ夢かいな」
ネコミミがぺったり伏せる。
「逃避すんなよ」
「するやろフツー」
「いいじゃねえか、ネコミミとメイド服とおっぱいにはオトコの夢が詰まってるんだぜ」
「青峰、お前の仕業かい」
メイド服を手にそう主張する青峰に同意してやりたい気持ちもあるが、自分がやるとなれば話は別である。
絶対着いへんで。
「っつーか何をどーやったらネコミミ生えてくるんや」
「赤司がくれた粉末を昨日アンタが飲んでたポカリに混ぜた」
「なんやねん其れ!」
赤司は何でそんなもん持ってんねん、わけわからんわ!
というか赤司ならば何でもアリかもしれん、と思えてしまう辺りが嫌だ。
しかし騒いでいても仕方ない。
青峰の方に向き直って今吉は言った。
「ほんで此れ元に戻るんやろな?」
「知らね」
「知らねやないわ!聞いとけや!!」
「相変わらずお馬鹿ですね青峰くん。其処は知らなくても知っているふりをして『元に戻りたいならば大人しく言うことを聞け』と言う所ですよ」
乱入者は物騒なことを言う。
其れはすでに脅しだ。
「テツ…お前何時から居た」
「黒子、前から思うとったんやけど、ジブンわしより腹黒なんとちゃう?」
黒子の後ろに犬耳&シッポの生えたの一年坊主が居た。
さらに首輪も装備している。
「…火神は犬かいな。似合うとるで」
「今吉さんもカワイイ、です」
「カワイイ…」
自分よりも図体のでかい年下にカワイイとか言われるのは複雑な気分だ。
わし2つも年上なのに。
いじける今吉を図体のでかい年下の恋人が追い打ちをかける。
「何いじけてんだよ。マジで可愛いぜ」
「青峰、お前ちょお黙ってくれんかホンマ」
いじけて居ても埒が明かないので今吉は黒子を振り返った。
「黒子、とにかく元に戻る方法を教ええや。つか何でわしまで写メっとるんやお前」
「此れホント元に戻るんだろうなお前」
不安になって来たのか火神も言う。
黒子は澄まして返答する。
「勿論ボクが堪能して満足したら戻してあげますよ」
「お前何時満足すんだよ!」
オレはこんなんじゃ満足できねえと火神が喚く。
今吉は言った。
「火神あんま信用せえへん方がええで。アイツ真っ黒や」
「アンタが言うなよ」
青峰が突っ込む。
黒子は不満そうに、心外です、と言った。
「では信用して頂く為にひとついい事を教えて差し上げます」
「なんや」
「ネコは尻尾の付け根が性感帯だそうです」
「その知識要らんわ!」
『その日、青峰に後ろを取られたら死ぬと思いました』
***
青今
今吉さんにネコミミと尻尾装備だよっつー同人でよくありがちなアレです。
なんでとか深く突っ込んではいけない。
メイド服は意見分かれるところでしょうが
ネコミミは絶対似合うと思うんだ!
そして黒子さまは安定の真っ黒です。
実は黒火。
猫の性感帯云々は本当かどうか謎ですが刺激するとお尻を突き出してくるらしいよ
今吉は遠い目をする。
「って何処のファンタジーや。ないわー。…ああ、そうか。此れ夢かいな」
ネコミミがぺったり伏せる。
「逃避すんなよ」
「するやろフツー」
「いいじゃねえか、ネコミミとメイド服とおっぱいにはオトコの夢が詰まってるんだぜ」
「青峰、お前の仕業かい」
メイド服を手にそう主張する青峰に同意してやりたい気持ちもあるが、自分がやるとなれば話は別である。
絶対着いへんで。
「っつーか何をどーやったらネコミミ生えてくるんや」
「赤司がくれた粉末を昨日アンタが飲んでたポカリに混ぜた」
「なんやねん其れ!」
赤司は何でそんなもん持ってんねん、わけわからんわ!
というか赤司ならば何でもアリかもしれん、と思えてしまう辺りが嫌だ。
しかし騒いでいても仕方ない。
青峰の方に向き直って今吉は言った。
「ほんで此れ元に戻るんやろな?」
「知らね」
「知らねやないわ!聞いとけや!!」
「相変わらずお馬鹿ですね青峰くん。其処は知らなくても知っているふりをして『元に戻りたいならば大人しく言うことを聞け』と言う所ですよ」
乱入者は物騒なことを言う。
其れはすでに脅しだ。
「テツ…お前何時から居た」
「黒子、前から思うとったんやけど、ジブンわしより腹黒なんとちゃう?」
黒子の後ろに犬耳&シッポの生えたの一年坊主が居た。
さらに首輪も装備している。
「…火神は犬かいな。似合うとるで」
「今吉さんもカワイイ、です」
「カワイイ…」
自分よりも図体のでかい年下にカワイイとか言われるのは複雑な気分だ。
わし2つも年上なのに。
いじける今吉を図体のでかい年下の恋人が追い打ちをかける。
「何いじけてんだよ。マジで可愛いぜ」
「青峰、お前ちょお黙ってくれんかホンマ」
いじけて居ても埒が明かないので今吉は黒子を振り返った。
「黒子、とにかく元に戻る方法を教ええや。つか何でわしまで写メっとるんやお前」
「此れホント元に戻るんだろうなお前」
不安になって来たのか火神も言う。
黒子は澄まして返答する。
「勿論ボクが堪能して満足したら戻してあげますよ」
「お前何時満足すんだよ!」
オレはこんなんじゃ満足できねえと火神が喚く。
今吉は言った。
「火神あんま信用せえへん方がええで。アイツ真っ黒や」
「アンタが言うなよ」
青峰が突っ込む。
黒子は不満そうに、心外です、と言った。
「では信用して頂く為にひとついい事を教えて差し上げます」
「なんや」
「ネコは尻尾の付け根が性感帯だそうです」
「その知識要らんわ!」
『その日、青峰に後ろを取られたら死ぬと思いました』
***
青今
今吉さんにネコミミと尻尾装備だよっつー同人でよくありがちなアレです。
なんでとか深く突っ込んではいけない。
メイド服は意見分かれるところでしょうが
ネコミミは絶対似合うと思うんだ!
そして黒子さまは安定の真っ黒です。
実は黒火。
猫の性感帯云々は本当かどうか謎ですが刺激するとお尻を突き出してくるらしいよ
合宿二日目の朝、小金井は隣の水戸部が起きた気配で目を覚ました。
普段は姉に叩き起こされてもなかなか目が覚めないのだが。
「おはよー、水戸部」
おはよう、起しちゃった?
「ううん、いつもは姉ちゃんが部屋に入って来たって起きないもん」
練習は厳しいけどやっぱ皆と一緒にお泊まりは楽しいから寝てるの勿体ない気がする。
そう言うと水戸部は笑った。
そのうちにぽつぽつと周りも起きだした。
まだ起きない者を起こそうと動かない布団の塊に近づく。
「あ、抱き枕だ」
抱き枕を抱えて幸せそうにぐっすり眠っているのは木吉だ。
抱き枕の方も穏やかな寝息を立てている。…日向だ。
日向だって小さい訳じゃないのに木吉が大きいから抱き枕的に丁度いいカンジだ。
「なんかアレだね、人間に育てられたクマが、飼育員さんに懐いてるみたいなカンジ?」
…その例えは微妙だよコガ。
「そう?」
まさにそんなカンジなのになあ。
木吉が本当に幸せそうなので起こしたら可哀相かな、と思ってしまう。
そのうちに日向の方が目を覚ました。
しばらく状況が把握できない様子だったが、やがて自分の体に回された腕が誰のモノか気がついたようだ。
そしてその腕のせいで起き上がれないことも。
がっちり掴まれてしまっていて、どかすことが出来ないと解った日向は、木吉の腹に肘鉄を食らわした。
悶絶する木吉を放置して起き上がる。
あんなに幸せそうに寝てたのにちょっと可哀相だなあ。
小金井はそう思った。
あんな風に幸せにぐっすり眠れるのならば、抱き枕やっぱり欲しいかも、とも。
正直、あの幸せそうな寝顔が羨ましい。
そうして、いい事を閃いた。
「そう言う訳で抱き枕になってよ、水戸部」
その晩、そう言ったらば水戸部は少し困った様に小首を傾げた。
蓄音器の前で首を傾げるビクターの犬みたいで可愛い。
「駄目?」
小金井も水戸部と向い合せになって同じように首を傾げる。
いいよ。
「わーい、ありがと水戸部!」
許可が降りたところで、さて抱きつこうと思ったら、残念ながら木吉のようにはいかなかった。
水戸部の方が大きいからだ。
「何か思ったのと違うかも」
そう呟くと水戸部はやはり少し困ったようにそっと小金井に腕を回してきた。
此れじゃオレが抱き枕じゃないかな。
でも何だか幸せだ。
水戸部にひっついているとよく眠れそうな気がする。
小金井はふふっと笑った。
水戸部も僅かに笑った気配がある。
水戸部もきっと幸せそうに寝こける木吉がちょっと羨ましかったに違いない。
オレが水戸部の抱き枕になったげるから、水戸部はオレの抱き枕ね!
水戸部の背中に腕を回して小金井は目を閉じた。
「ああ、癒されますね」
翌朝、抱き合ってすやすやと眠る水戸部と小金井を見た黒子の発言に、皆が頷いたのを、寝坊した二人は知らない。
***
水金
癒し系ほのぼのカップル
しかし水戸部が喋らない分書きにくい…
でも大好きなんだよ
普段は姉に叩き起こされてもなかなか目が覚めないのだが。
「おはよー、水戸部」
おはよう、起しちゃった?
「ううん、いつもは姉ちゃんが部屋に入って来たって起きないもん」
練習は厳しいけどやっぱ皆と一緒にお泊まりは楽しいから寝てるの勿体ない気がする。
そう言うと水戸部は笑った。
そのうちにぽつぽつと周りも起きだした。
まだ起きない者を起こそうと動かない布団の塊に近づく。
「あ、抱き枕だ」
抱き枕を抱えて幸せそうにぐっすり眠っているのは木吉だ。
抱き枕の方も穏やかな寝息を立てている。…日向だ。
日向だって小さい訳じゃないのに木吉が大きいから抱き枕的に丁度いいカンジだ。
「なんかアレだね、人間に育てられたクマが、飼育員さんに懐いてるみたいなカンジ?」
…その例えは微妙だよコガ。
「そう?」
まさにそんなカンジなのになあ。
木吉が本当に幸せそうなので起こしたら可哀相かな、と思ってしまう。
そのうちに日向の方が目を覚ました。
しばらく状況が把握できない様子だったが、やがて自分の体に回された腕が誰のモノか気がついたようだ。
そしてその腕のせいで起き上がれないことも。
がっちり掴まれてしまっていて、どかすことが出来ないと解った日向は、木吉の腹に肘鉄を食らわした。
悶絶する木吉を放置して起き上がる。
あんなに幸せそうに寝てたのにちょっと可哀相だなあ。
小金井はそう思った。
あんな風に幸せにぐっすり眠れるのならば、抱き枕やっぱり欲しいかも、とも。
正直、あの幸せそうな寝顔が羨ましい。
そうして、いい事を閃いた。
「そう言う訳で抱き枕になってよ、水戸部」
その晩、そう言ったらば水戸部は少し困った様に小首を傾げた。
蓄音器の前で首を傾げるビクターの犬みたいで可愛い。
「駄目?」
小金井も水戸部と向い合せになって同じように首を傾げる。
いいよ。
「わーい、ありがと水戸部!」
許可が降りたところで、さて抱きつこうと思ったら、残念ながら木吉のようにはいかなかった。
水戸部の方が大きいからだ。
「何か思ったのと違うかも」
そう呟くと水戸部はやはり少し困ったようにそっと小金井に腕を回してきた。
此れじゃオレが抱き枕じゃないかな。
でも何だか幸せだ。
水戸部にひっついているとよく眠れそうな気がする。
小金井はふふっと笑った。
水戸部も僅かに笑った気配がある。
水戸部もきっと幸せそうに寝こける木吉がちょっと羨ましかったに違いない。
オレが水戸部の抱き枕になったげるから、水戸部はオレの抱き枕ね!
水戸部の背中に腕を回して小金井は目を閉じた。
「ああ、癒されますね」
翌朝、抱き合ってすやすやと眠る水戸部と小金井を見た黒子の発言に、皆が頷いたのを、寝坊した二人は知らない。
***
水金
癒し系ほのぼのカップル
しかし水戸部が喋らない分書きにくい…
でも大好きなんだよ